仁生堂薬局のはてなぶろぐ

日々の健康管理のはてなに答える

風邪について

みなさんこんにちは。漢方部の安在です。
 
このところグッと寒くなって、風邪気味の方も増えてきました。
 
風邪の漢方薬といえば「葛根湯」というのは皆さんご存知だと思います。
日本人の6~7割位は風邪のひきはじめに葛根湯が効くようです。
発熱・肩や節々の痛み・頭痛・寒気などが主な症状ですが、汗が出ないので、熱が体にこもって下げることができません。
葛根湯の働きはざっくり言うと、体表の汗腺を開いて汗をかかせて、汗が体表から蒸発するときに必要な気化熱で、体表を冷やして熱を下げてくれるのです。葛根という生薬が入っているので、肩のこわばりをゆるめてもくれます。
ただ、体表のしまりが強いと葛根湯ではなかなか効きません。
そういう時は、「麻黄湯」で表をこじあけて汗をかかせて熱をさげます。
葛根湯にも麻黄湯にも「麻黄」という生薬が入っています。この生薬は漢方でいう「血」を傷つけてしまうので、生理中や妊娠中に飲むと気分が悪くなる方がいるのでお気をつけくだください。
 
麻黄湯はインフルエンザにかかったときにも効果的ですが、強い漢方薬なので虚弱な方や年配の方には向かないことが多いのでご注意ください。
 
葛根湯がまったく効かない方・・・虚弱な方や冷え性の方、汗をかきにくい方などです。風邪気味になっても激しい症状ではなく、微熱・だるさ・冷え・下痢など。
このタイプの方は汗をかかせて治すことができないので、身体の中をあたためる漢方薬で良くしていきます。
 
いずれにせよ、風邪気味かな?と思ったら症状が軽いうちにすぐに手を打つことが早く治る秘訣です。