生理痛のはなし
今回は女性には避けられない生理のお話と、前回に絡めて血流のお話です。
女性にとって生理はとても大切なものです。生理不順や痛みに悩まされている方が多くいますが、ホルモン剤や鎮痛剤の服用を続けて改善されるものではなく、自身の体質をちゃんと知ってしっかり付き合っていきましょう。
生理の正常な周期は25日~38日で、個人差はありますが3日~7日間で終わります。
生理の周期に合わせて、子宮内膜からプロスタグランジンという物質が分泌され子宮を収縮させるのです。子宮内膜が分解されて剥がれ落ちて体外に排出されます。また、そこに通う血液も一緒に排出されます。
プロスタグランジンの作用には、子宮収縮のほかに胃の粘液分泌促進、発熱や痛みの感じやすさの増強などがあります。発熱に関して言えば、冷えを生じると人間の体には恒常性(常に正常な状態を保とうとする性質)があるため体を温めようとしてプロスタグランジン類を分泌し、血管を収縮させたり汗腺を閉じたりして熱の放出を止めようとします。
生理痛は、冷えている女性が感じやすいと言われています。
冷え性の方で、生理中の痛みを感じる方は・・・
⇒体温を上げようとプロスタグランジン類が分泌
⇒体温上がるが、痛みを感じやすくなってしまい、血管の収縮につながる
⇒血管が収縮すれば血流が悪くなり、冷えの一因になる
⇒冷えて悪循環、しかも痛みがひどくなる
といった流れに陥ってしまいます。
プロスタグランジン(PGE2)は、ある種の子宮収縮や痛みの感じる作用もまとめて引き起こす可能性があります。
結局のところ、体も私たち自身も意識的に目的の作用を働かせるようなコントロールはできないのです。
例えば、「なんか寒いなあ。よし、体温上げたいから今からプロスタグランジンを分泌するぞ!でも痛いのはイヤだからその作用はさせないようにしよう…。」とはならないのです。
この悪循環を改善するポイントは、きれいな血液を増やして、血流を良くして体温を上げる生活を意識することです。
急に生活習慣は変えられない!一度にそんなにムリ!!という女性の皆さん。
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